2020年3月10日 06:10
「五輪でプレーする時に一番大事なのは、心」と語る石川
「本当に長くて苦しい、今まで一番厳しくつらいレースだった。頑張りたいのに結果が出ない苦しい時期が続いたので、本当に精神的にキツかった」
昨年12月、ITTFワールドツアーグランドファイナルの試合を終え、女子シングルスの東京五輪代表権を勝ち取った石川佳純は、2019年の戦いについてこう振り返った。その言葉からは、いかに五輪代表を巡る選考レースが過酷なものだったかを切実に物語っていた。
この1年間、彼女たちはどれほどの重圧を抱えながら過ごしてきたのだろう。
振り返れば、昨年1月時点の世界ランキングでは、石川が3位、伊藤美誠が7位、平野美宇が9位。石川は “みうみま”を上回り、五輪候補一番手でスタートを切っていた。
しかし、3月のLIONカップ 第23回ジャパントップ12卓球大会といった世界ランクのポイント対象ではない大会では優勝していたものの、その後のワールドツアーでの栄冠は掴めず。6月のITTFワールドツアー・香港オープンの2回戦で、当時世界ランキング46位の王芸迪(ワン・イーディ/中国)に敗れた際には、「こういう若手の選手に負けていたら五輪は出られない」とベンチで涙を流した。
7月には、水谷隼のプライベートコーチとして2016年リオ五輪で2つのメダル獲得に大きく貢献するなど、数多くの実績を残してきた邱建新(チウ・ジェンシン/木下グループ総監督)を新コーチに。加えて妹・梨良(木下アビエル神奈川)が姉のサポート役として国際大会に帯同するなど、悪い流れを断ち切るべく、家族・スタッフ一丸となって試行錯誤を繰り返した。
それでも成績は振るわず、世界ランキングは4月に6位、9月には8位とじりじりと降下。12月にはとうとう10位と2桁台にまで落ちてしまう。豊富な経験による強靭なメンタルを持つ石川でさえも、「20年の卓球人生で、ここまで体力的にも精神的にも厳しく感じたことはなかった」と話すほど、自国開催の五輪代表枠争いは考えられないほどのプレッシャーだったのだ。
その中で、復調を実感したのは、11月に東京五輪と同じ会場である東京体育館で開催されたJA全農 ITTF 卓球ワールドカップ団体戦だった。日本は決勝で卓球王国・中国に0-3で敗れ銀メダルに終わるも、キャプテンとしてチームを牽引した石川は「内容的には自信がついたし、まだまだ伸び代はある」と手応えを得た。
さらに続けて、「五輪でプレーする時に一番大事なのは”心”。(五輪では)今大会以上の重圧がかかってくるし、周りからは絶対に勝つことを求められる。それに耐えられる準備をして、最強のプレーができるようにしっかり鍛えたい」と本戦出場に向けて頼もしい言葉を残していた。
続きはソースで
https://www.excite.co.jp/news/article/WebSportiva_088828/

「五輪でプレーする時に一番大事なのは、心」と語る石川
「本当に長くて苦しい、今まで一番厳しくつらいレースだった。頑張りたいのに結果が出ない苦しい時期が続いたので、本当に精神的にキツかった」
昨年12月、ITTFワールドツアーグランドファイナルの試合を終え、女子シングルスの東京五輪代表権を勝ち取った石川佳純は、2019年の戦いについてこう振り返った。その言葉からは、いかに五輪代表を巡る選考レースが過酷なものだったかを切実に物語っていた。
この1年間、彼女たちはどれほどの重圧を抱えながら過ごしてきたのだろう。
振り返れば、昨年1月時点の世界ランキングでは、石川が3位、伊藤美誠が7位、平野美宇が9位。石川は “みうみま”を上回り、五輪候補一番手でスタートを切っていた。
しかし、3月のLIONカップ 第23回ジャパントップ12卓球大会といった世界ランクのポイント対象ではない大会では優勝していたものの、その後のワールドツアーでの栄冠は掴めず。6月のITTFワールドツアー・香港オープンの2回戦で、当時世界ランキング46位の王芸迪(ワン・イーディ/中国)に敗れた際には、「こういう若手の選手に負けていたら五輪は出られない」とベンチで涙を流した。
7月には、水谷隼のプライベートコーチとして2016年リオ五輪で2つのメダル獲得に大きく貢献するなど、数多くの実績を残してきた邱建新(チウ・ジェンシン/木下グループ総監督)を新コーチに。加えて妹・梨良(木下アビエル神奈川)が姉のサポート役として国際大会に帯同するなど、悪い流れを断ち切るべく、家族・スタッフ一丸となって試行錯誤を繰り返した。
それでも成績は振るわず、世界ランキングは4月に6位、9月には8位とじりじりと降下。12月にはとうとう10位と2桁台にまで落ちてしまう。豊富な経験による強靭なメンタルを持つ石川でさえも、「20年の卓球人生で、ここまで体力的にも精神的にも厳しく感じたことはなかった」と話すほど、自国開催の五輪代表枠争いは考えられないほどのプレッシャーだったのだ。
その中で、復調を実感したのは、11月に東京五輪と同じ会場である東京体育館で開催されたJA全農 ITTF 卓球ワールドカップ団体戦だった。日本は決勝で卓球王国・中国に0-3で敗れ銀メダルに終わるも、キャプテンとしてチームを牽引した石川は「内容的には自信がついたし、まだまだ伸び代はある」と手応えを得た。
さらに続けて、「五輪でプレーする時に一番大事なのは”心”。(五輪では)今大会以上の重圧がかかってくるし、周りからは絶対に勝つことを求められる。それに耐えられる準備をして、最強のプレーができるようにしっかり鍛えたい」と本戦出場に向けて頼もしい言葉を残していた。
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https://www.excite.co.jp/news/article/WebSportiva_088828/