2021.2.9 22:06
業務停止命令を受けた記者会見で、頭を下げて謝罪する小林化工の小林広幸社長(中央)ら=9日午後、福井県あわら市
爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入していた問題で福井県から9日、116日間の業務停止命令を受けた製造元の小林化工。命令を受け、同県あわら市の本社で会見を開いた小林広幸社長は、「医薬品の安定供給を理由に、問題の是正を後回しにしてきた結果」と謝罪。「しかるべきタイミングで職を辞するつもりだ」と、再発防止策を講じたうえで引責辞任する方針を示した。
問題をきっかけに、同社では承認外の工程で製造する法令違反が180製品以上確認された。県は、経営陣もこうした実態を黙認していたと認定している。
小林社長は、総括製造販売責任者を務めた平成17年から承認外の工程がある実態を認識していたと説明。このころ、製造承認書と実際の工程を照合するよう行政側からの通達があったが、社内で確認を進めると、多くの製品で承認書と齟齬(そご)が生じていた。
だが、適切な対応を取らずに製造は継続された。実際の工程に合わせるための承認には時間がかかり、申請しても承認されるまで製造できないためだった。小林社長は「振り返れば、供給中止すべきだった。(薬の供給は)患者の生命に直結しているため、一気にやめることができない」と釈明した。
だが、常態化した承認外の作業が、混入による健康被害という重大な問題に発展。対応の遅れについて、小林社長は「後発薬の需要が増えたために人員を増やしてきたが、十分に教育ができなかった」と述べた。
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https://www.sankei.com/affairs/news/210209/afr2102090031-n2.html
![小林化工 ずさん管理を経営陣黙認、社長は引責辞任へ [ひよこ★]->画像>1枚](https://www.sankei.com/images/news/210209/afr2102090031-p1.jpg)
業務停止命令を受けた記者会見で、頭を下げて謝罪する小林化工の小林広幸社長(中央)ら=9日午後、福井県あわら市
爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入していた問題で福井県から9日、116日間の業務停止命令を受けた製造元の小林化工。命令を受け、同県あわら市の本社で会見を開いた小林広幸社長は、「医薬品の安定供給を理由に、問題の是正を後回しにしてきた結果」と謝罪。「しかるべきタイミングで職を辞するつもりだ」と、再発防止策を講じたうえで引責辞任する方針を示した。
問題をきっかけに、同社では承認外の工程で製造する法令違反が180製品以上確認された。県は、経営陣もこうした実態を黙認していたと認定している。
小林社長は、総括製造販売責任者を務めた平成17年から承認外の工程がある実態を認識していたと説明。このころ、製造承認書と実際の工程を照合するよう行政側からの通達があったが、社内で確認を進めると、多くの製品で承認書と齟齬(そご)が生じていた。
だが、適切な対応を取らずに製造は継続された。実際の工程に合わせるための承認には時間がかかり、申請しても承認されるまで製造できないためだった。小林社長は「振り返れば、供給中止すべきだった。(薬の供給は)患者の生命に直結しているため、一気にやめることができない」と釈明した。
だが、常態化した承認外の作業が、混入による健康被害という重大な問題に発展。対応の遅れについて、小林社長は「後発薬の需要が増えたために人員を増やしてきたが、十分に教育ができなかった」と述べた。
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