https://www.jiji.com/jc/article?k=2021070700625
2021年07月07日12時56分
北海道新聞札幌本社=2019年2月、札幌市中央区
北海道旭川市の旭川医科大に無断で侵入したとして、北海道新聞社の女性記者が逮捕された事件について、同社は7日付朝刊紙面で調査報告を発表した。情報共有や記者教育が不十分だったとして、再発防止に努めるとしている。
報告によると、同大で吉田晃敏学長の解任をめぐる学長選考会議があった6月22日、同社の記者4人が取材に当たった。このうち逮捕された入社1年目の記者は、解任問題を取材するのはこの日が初めてだった。
同大は会議の開始後、報道各社にファクスで入構禁止などを通知したが、この記者には伝わらなかった。現場責任者(キャップ)は、通知の後段にあった「入構禁止」を見逃し、記者は指示を受け会合が開かれていた4階に向かった。
電話や無料通信アプリ「LINE」で複数のやりとりがあり、指示を出したのが誰かはっきりしていない。記者は4階の部屋の前で待機し、自分の判断でスマートフォンをドアの隙間に近づけて会議内容を録音。発見した職員に現行犯逮捕され、24日に釈放された。
18日にも、4階への立ち入りをめぐり報道各社と大学事務局との間でトラブルとなったが、情報が共有されず、この記者も知らなかった。
同社は、新人記者を単独で校舎内に立ち入らせたことや、倫理上、無断録音は原則禁止するとした指針が徹底されていなかったことなどが問題だったとした。
北海道新聞の小林亨編集局長は「事態を重く受け止めている。記者教育や組織運営の在り方などを早急に見直す」とする一方、旭川医大の取材対応が不十分だったと指摘。「事件にひるむことなく、国民の知る権利に尽くす」と記した。
2021年07月07日12時56分
![北海道新聞、記者逮捕で調査報告 「情報共有、教育に問題」 [ひよこ★]->画像>1枚](https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202107/20210707ds55_p.jpg)
北海道新聞札幌本社=2019年2月、札幌市中央区
北海道旭川市の旭川医科大に無断で侵入したとして、北海道新聞社の女性記者が逮捕された事件について、同社は7日付朝刊紙面で調査報告を発表した。情報共有や記者教育が不十分だったとして、再発防止に努めるとしている。
報告によると、同大で吉田晃敏学長の解任をめぐる学長選考会議があった6月22日、同社の記者4人が取材に当たった。このうち逮捕された入社1年目の記者は、解任問題を取材するのはこの日が初めてだった。
同大は会議の開始後、報道各社にファクスで入構禁止などを通知したが、この記者には伝わらなかった。現場責任者(キャップ)は、通知の後段にあった「入構禁止」を見逃し、記者は指示を受け会合が開かれていた4階に向かった。
電話や無料通信アプリ「LINE」で複数のやりとりがあり、指示を出したのが誰かはっきりしていない。記者は4階の部屋の前で待機し、自分の判断でスマートフォンをドアの隙間に近づけて会議内容を録音。発見した職員に現行犯逮捕され、24日に釈放された。
18日にも、4階への立ち入りをめぐり報道各社と大学事務局との間でトラブルとなったが、情報が共有されず、この記者も知らなかった。
同社は、新人記者を単独で校舎内に立ち入らせたことや、倫理上、無断録音は原則禁止するとした指針が徹底されていなかったことなどが問題だったとした。
北海道新聞の小林亨編集局長は「事態を重く受け止めている。記者教育や組織運営の在り方などを早急に見直す」とする一方、旭川医大の取材対応が不十分だったと指摘。「事件にひるむことなく、国民の知る権利に尽くす」と記した。