https://www.jiji.com/jc/article?k=2021082400353
2021年08月24日10時59分
原発処理水に関する基本方針の実行に向けた関係閣僚等会議で発言する加藤勝信官房長官(左から2人目)=24日午前、首相官邸
政府は24日、東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出をめぐり、風評被害対策などを検討する関係閣僚会議(議長・加藤勝信官房長官)を首相官邸で開いた。放出に伴って売り上げが減少した場合に、魚介類を買い上げる基金を創設する方針などを含む中間取りまとめを示した。
加藤氏は「風評を生じさせないための取り組みを徹底し、風評が生じても安心して事業を継続できる環境を整備する」と強調。関係省庁に迅速な対応を指示した。
今回の対策では、スーパーの販売員や旅館従業員などに向けた研修の実施や、国際原子力機関(IAEA)などの協力を得て国内の消費者および海外に海洋放出の安全性を発信する。また、農林水産物などの取引実態を分析し、加工や流通など関係事業者に公正な取引の徹底を求め、地元産品の「買いたたき」を防止する。
ただ、安全性の発信に努めても、なお風評被害の発生が懸念される。このため中間まとめでは、冷凍可能な水産物を基金の活用で一時的に買い上げる案のほか、東京電力ホールディングス(HD)に迅速な賠償を指導することも示した。一部事業は2022年度予算の概算要求に計上する。
2021年08月24日10時59分
![風評被害で水産物買い取り 福島第1処理水対策―政府中間まとめ [ひよこ★]->画像>1枚](https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202108/20210824at15S_p.jpg)
原発処理水に関する基本方針の実行に向けた関係閣僚等会議で発言する加藤勝信官房長官(左から2人目)=24日午前、首相官邸
政府は24日、東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出をめぐり、風評被害対策などを検討する関係閣僚会議(議長・加藤勝信官房長官)を首相官邸で開いた。放出に伴って売り上げが減少した場合に、魚介類を買い上げる基金を創設する方針などを含む中間取りまとめを示した。
加藤氏は「風評を生じさせないための取り組みを徹底し、風評が生じても安心して事業を継続できる環境を整備する」と強調。関係省庁に迅速な対応を指示した。
今回の対策では、スーパーの販売員や旅館従業員などに向けた研修の実施や、国際原子力機関(IAEA)などの協力を得て国内の消費者および海外に海洋放出の安全性を発信する。また、農林水産物などの取引実態を分析し、加工や流通など関係事業者に公正な取引の徹底を求め、地元産品の「買いたたき」を防止する。
ただ、安全性の発信に努めても、なお風評被害の発生が懸念される。このため中間まとめでは、冷凍可能な水産物を基金の活用で一時的に買い上げる案のほか、東京電力ホールディングス(HD)に迅速な賠償を指導することも示した。一部事業は2022年度予算の概算要求に計上する。