「携帯ゲーム機戦争」に持ち込めば任天堂が有利
正直、いまマイクロソフトがどのような新型ゲームハードを出したところで、ゲーム市場に大きなインパクトを与えられるとは思えません。とはいえ、大手ゲームプラットフォーム各社とも、次のフロンティアは携帯ゲーム機にあると見ている現れではあるのでしょう。
ソニーのPlayStation Portalもいまだに品薄が続き、生産台数を絞っているにせよ「需要が供給を上回っている」のは事実のようです。
売れ残りの在庫の山が積み上がっているため生産を一時停止するとBloombergに報じられたPlayStation VR2は大違い。PCゲームに対応するアダプターが8月に発売されますが、最大の強みである視線トラッキングも使えずで8480円(税込)は厳しそうです。
そんなPlayStation Portalで手応えが得られたのか、ソニーもPS4ゲームが動く新型PSPを準備中との噂もありました。厳密にいえば「新型PS Vita」となりますが、成功とはほど遠かったVitaよりもPSPふたたびを目指すでしょう。
かたや「Nintendo Switch後継機」もスイッチの大成功を引き継ぐべく、「携帯ゲーム機と据え置きハードのハイブリッド」という保守的なかたちに落ち着きそうです。いや、このスタイルをゲーム業界に初めて持ち込んだのが任天堂であって、携帯ゲーミングPC各社も後に続いたから「保守的」に見えてしまうんですけどね。
繰り返しになりますが、携帯ゲーム機ではハードのパワーには天井があり、むやみに引き上げられません。筆者の手元にあるROG Allyもパワフルではありますが、1~2時間遊ぶだけで熱くなるしバッテリーが切れます。
この土俵に持ち込めば、グラフィックの解像度やフレームレートよりもシステムの完成度や作り込みに重点が置かれることになり、やはり任天堂の天下が続くのではないでしょうか。