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2017/08/31(木) 14:14:04.59ID:CAP_USERとりわけ製品の品質面では、多くの人にとって十分以上に好ましいものに仕上がっていると言える。本社、工場視察にあわせて実施された同社の責任者3名によるプレゼンテーション、インタビューでも、口を揃えて語っていたのが品質に対する強いこだわりだった。同社がどんな考えで「品質」と向き合っているのか、3者の話を交えて紹介しよう。
自らを「蜂の巣」に例え、消費者視点のものづくりを実践
ファーウェイは今から30年前の1987年に、現会長の任正非(Ren Zhengfei)氏によって深センの地に創業した。当初はビルの一角からスタートした同社だが、通信機器の製造を手がけるなかで大きな成長を続け、今や世界の15カ所にR&Dセンターをもち、170カ国の拠点で18万人もの従業員を抱える世界有数のグローバル企業となった。
スマートフォンについて言えば、2017年上半期の出荷数は7300万台超の前年同期比で20.6%増加。コンシューマー製品事業の売上高は1054億元(1兆7000億円以上)で同36.2%増。
プレミアムスマートフォン(価格500ドル以上)のグローバルマーケットシェアは、ライカダブルレンズを搭載して注目を集めたP9シリーズが牽引し、2017年第2四半期の時点で前年同期比+2%の11.3%と躍進した。
急速に成長し、日本でも存在感を高める同社の原動力は、独特な社内体制から生まれているのかもしれない。最終的な決定権をもつ最高責任者を定期的に交代する輪番CEO体制をとり、上場企業ではないものの、発行株式の1%を創業者が、99%を従業員が所有する。
従業員レベルでも単一のリーダーが先頭に立つのではなく、ミツバチのように「全員が同じ目標に向かって行動している」ことから、同社は自身を「蜂の巣」にも例える。
日本風に言えば“全員野球”だろうか。そんな考え方を前提に、「今あるものを細部まで磨き、消費者のベネフィットを追求することを経営理念としている」と語るのは、グローバルのPR部門でディレクターを務める徐翔宇(Xu XiangYu)氏だ。
「技術は消費者に価値を提供するためのもの」として、「この10年間で売上の10%をR&Dに投資している」と技術開発を重視する姿勢もアピールする。
世界各地にあるR&Dセンターの内訳についても、サンフランシスコがUX(User Experience、製品などをする際の体験のこと)のデザインを、パリとロンドンがその他の製品全般のデザインを中心に手がける。
また、ロシア(モスクワ)ではアルゴリズム、EUでは5Gをはじめとするテクノロジー、日本ではリサーチ・分析というように、各分野の人材が「どこに多いかを考慮して地域選定し、各R&Dセンターを設立している」という気の配りようだ。
企業理念がトラブルを未然に防ぐ
現在までにそのような体制に至った理由の1つは、CQO(Chief Quality Officer/最高品質責任者)を務める馬兵(Ma Bing)氏の「当社はこれまでの30年間、品質に関してさまざまな問題に直面してきた」という言葉からもうかがえるかもしれない。
たとえば、スマートフォンのバッテリーの発熱、発火といったトラブルは、ファーウェイもかつて、製品開発の過程でたどったことでもあるという。
結局そのトラブルは製品化前に対策して事なきを得たものの、事前に防止できたのは「当社の理念とも関係している」と同氏は語る。つまり、徐氏が述べた「今あるものを細部まで磨き、消費者のベネフィットを追求することを経営理念としている」という部分だ。
バッテリーの発熱や発火トラブルの要因は、製造工程における設計外のミスも考えられるが、その根本にあるのはスマートフォンを可能な限り長時間使えるようにするため、バッテリー容量を無理に拡大したり、負荷のかかる方法で充電するといった、“誤ったUXの高め方”にあるとも考えられる。
http://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/interview/1078373.html
(続く)