0001@さかい ★
2020/08/31(月) 18:43:29.489https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiishiko/20200831-00195312/
夏休み明けは、もっとも不登校の人が増える日です。不登校の子どもたちが集まるフリースクールなどから情報を聞くと、コロナ禍にあっても、それは変わらないようです。また、この時期、不登校の第二検索ワードとして調べられる単語は「不登校の親の特徴」なんです。
「不登校親にはどんな特徴があるのでしょうか?」という問いは、以前から、私自身も聞かれた質問でもありました。今回は、不登校についてくわしい医師、学者、フリースクールの代表、臨床心理士 という4人の専門家に「不登校の親の特徴」をうかがってみました。
(中略)
私は、子どもについて真剣に心配する親御さんに、たくさん出会ってきました。そういう親御さんには「不登校は親の育て方が悪かったせいではない」と私は伝えています。そうすることで、親の肩の力が抜け、結果として子どもが楽になり、元気になるからです。「不登校の親には特定の性格傾向がある」というような考え方は事実としてまちがっていますし、子どもを支えるという意味でも、マイナスな発想でしかないと私は思います。
(中略)
不登校に関する論文は現在でも出ていますが、「親の特徴」についての明確な調査研究は見つかりません。ですから、不登校の親の特徴は個人の所感で答えるしかなく、その特徴に「偏りはない」というのが正直な印象です。
(中略)
子どもが学校へ行けるような「よい親」を目指すのではなく、学校の重圧から解放されて、その子自身にあった環境を整えていこうと考えるのはどうでしょうか。これまで気づかなかった子どもの姿や新しい発見があるように思うのです。
(中略)
不登校になると親は「子育てが悪かったのでは」という自責の念と、子どもに対する心配な気持ちが沸きます。不安に思うことは悪いことではありません。親としては当然のことです。一方、子どもも悩んでいます。そのうちの一つが、親の悩んでいる姿を見て「自分のせいだ」と思うことなんです。悩むがゆえに親を避けようとして部屋にこもる子もいます。親に怒鳴る子もいます。そうなったら親はよけいに悩みますよね。
このように心配な気持ちや自責感が親子間でぐるぐると循環して、親子とも弱ってしまうことが往々にしてあるんです。親子の距離間は不登校になると物理的に近づくため、「負のループ」がとっても起きやすくなります。
では、どうすればいいのか。傷ついている子ども自身よりも、親が動けることのほうが多くあります。「親の気持ちや思いを第三者に聞いてもらう(不安を煽る人の話は聞かなくて大丈夫)」「『この子はきっと大丈夫』という思いを掘り起こす」「子どもが親との距離間を縮めてくるのを待つ」などです。子どもを支える親自身の心情が好転していくと、親子関係も変わり、子ども自身も楽になっていくものです。
(中略)
どんな子どもでも、どんな親でも不登校になります。しかし親ならばかならず「育て方を間違えたから?」と自分を責める気になりますが、そんなことはありません。また、怠けたいから、ズルをしたいから不登校になったという人は私の知るかぎり、一人もいませんでした。9月中旬までは、まだまだ登校に関して揺らぎの多い時期を過ごす子どもも多いです。「誰かのせいで不登校になった」という眼ではなく、本人が笑顔になれる環境に向けて、周囲がサポートしてほしいと思っています。
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